サブスクの見直しは、2年ほど続けています。
ただ最近、それを「ときどき思い出して考えること」から、必要な日にだけ考える仕組みへ変えました。
家事を3人分ひと通り終えるころには、午前中だけでかなり頭を使っています。以前なら、それで終わりでもよかったのですが、今はそのあとに使いたい頭があります。
だから、暮らしの側では、毎回考え直さなくていいことを少しずつ減らしています。
サブスクの見直しも、そのひとつでした。
考えたくないからではなく、考えたいことのために。
01 すべてを見直さない
最初に決めたのは、何を見直すかではありません。何を見直さないかでした。
いま登録しているのは10件です。そのうち、定期的に見直す対象にしたのは7件。
定期的な見直しから外したのは、3契約だけでした。
| サービス | 見直し対象 |
|---|---|
| Apple(2契約) | いいえ |
| Amazon | いいえ |
| Claude(2契約)/ChatGPT | はい |
| Netflix/レンティオ | はい |
| ニッピコラーゲン/ConoHa | はい |
分けている基準は、金額でも満足度でもありません。
定期的に判断し直す価値があるかどうか。
Appleは、いまの端末の使い方だとほぼ固定費です。Amazonは家族全員で使っていて、年額も把握したうえで継続前提にしています。AppleとAmazonを3か月ごとに考え直しても、今のところ答えは変わりません。
一方、AIサービスや動画配信、レンタルは違います。使う頻度が変わることもあれば、役割が他と重なることもある。続けるかどうかが、これから変わりうるものです。
はじめは「必需品か、贅沢品か」で分けようとしました。けれど、いちばん使っているサービスのところで手が止まりました。必要だけれど、絶対とも言い切れない。
基準を「判断し直す価値があるか」に変えたら、迷わなくなりました。
価値の大小ではなく、判断が変わりうるかどうか。 そう決めてから、分類が数分で終わりました。
なお、「対象外」は永久に見直さないという意味ではありません。料金が変わったり、生活が変わったりしたら、そのとき「はい」に変えます。
管理するものを増やすのではなく、判断する価値があるものだけを管理する。 これが最初の設計でした。
02 「次に考える日」を、先に決める
見直しが続かない理由は、たぶん契約の数ではありません。
次にいつ考えるかが決まっていないことだと思います。
思い出したときにやる、では続きません。かといって毎月全部を確認するのは、それ自体が新しい家事になります。
そこで、支払い方ごとに間隔を変えました。
- 月払い3か月に1回だけ見直す
- 年払い更新の30日前に通知。判断が終わっていなければ、7日前にもう一度。解約候補にした場合は、7日前に「解約手続きは済みましたか」と確認が入る
年払いを忘れると、1年分をそのまま払うことになります。だから年払いだけ、通知を2回にしました。
月払いは逆です。毎月見ていたら、見直すこと自体が負担になります。
普段は考えません。決めた日が来たときだけ、考えます。
03 満足度だけでは、決められなかった
以前から、満足度は5段階でつけていました。
けれど、これだけでは決められないことに気づきました。
満足していることと、続ける価値があることは、別だからです。
- 満足度は高いけれど、ほとんど使っていない
- 便利だけれど、別のサービスと役割が重なっている
- 満足度は普通でも、仕事で必要
満足度には、これまで使ってきた時間や慣れも混ざります。私の場合、長く使っているものほど、「やめる」側から考えると迷いやすくなりました。
そこで、満足度とは別に、こんな項目を足しました。
今日まだ契約していなかったとして、この金額で新規契約する?
これが、いちばん判断しやすい問いでした。
「解約するか」で考えると、これまで払った分が惜しくなります。でも「いま新規で契約するか」なら、これまで払ってきた金額や、使ってきた時間に引っぱられにくくなります。
満足しているのに、いまゼロから契約するかと聞かれると迷う。そのズレが出たものが、見直しどきです。
私が見ているのは、「成長」か「時間」か
5つの問いとは別に、自分のために契約するものには、もうひとつ基準を置いています。
自分の成長につながるか。自分の時間が空くか。
どちらかを返してくれているなら、続けます。どちらも返っていないなら、金額にかかわらず考え直します。
すべてに当てはまるわけではありません。Netflixは家族で見るために契約しているので、この基準では測っていません。
ただ、自分のために払うものについては、これが最後の判断になります。
04 見直すときは、毎回同じ5問
通知が来た日だけ、そのサブスクについて考えます。
確認するのは、毎回この5つだけです。
そのうえで、結論を4つから選びます。
継続/3か月保留(継続したまま、3か月後に再確認)/解約候補/解約済み
「保留」を入れたのは、その場で決めなくてもいいようにするためです。継続か解約かの二択にすると、迷ったときに無理やり決めることになります。
問いを毎回同じにしておくと、その日の気分で結論が変わりにくくなります。考える内容ではなく、考え方のほうを先に決めておく。 そういう仕組みです。
シートには、金額を年額でも表示しています。月額だけを見ると小さく感じるものも、年額にすると判断しやすくなるからです。
さらに私は補助的に、「この年間支出を年4%で単純に割り戻すと、どのくらいの元本規模になるか」も表示しています。
たとえば年間12,000円なら、30万円です。月1,000円では小さく見えていた支出も、別の尺度に置き換えると、私には重さが分かりやすくなります。
これは4%の収益を保証するものではなく、税金や価格変動も考慮していない単純計算です。解約を促すためではなく、続けるかどうかを先延ばしにしないための、ひとつの判断材料として置いています。
05 前回の自分を、比較の相手にする
見直しが終わると、その内容が履歴として別のシートに残ります。
レビュー日、サービス名、金額、満足度、利用頻度、「もう一度契約する?」への答え、そして結論。
普段この履歴を開くことはありません。
けれど半年後に見直したとき、こういうことが分かります。
- 前回も「保留」だった
- 以前は毎日使っていたのに、いまは月に数回になっている
AIに判断してもらわなくても、過去の自分という比べる相手ができました。
06 普段は開かないために、通知だけ自動化する
この仕組みのために、新しいアプリは作っていません。
もともと使っていたGoogleスプレッドシートをそのまま残して、Google Apps Scriptで毎日1回、見直し対象だけを確認するようにしました。
対象がなければ、何も起きません。 複数あっても、メールは1通にまとめます。
届くメールの1行目は、これです。
判断または手続き確認が必要なサブスクだけをお知らせします。

自動化したのは、便利にするためではありません。普段は開かなくてよくするためです。
開くべき日だけ、向こうから知らせてもらう。そのためだけの仕組みです。
減らしたのは、考える時間ではない
この見直しの目的は、サブスクを次々に解約することではありません。
必要なものには、気持ちよく払う。惰性で続いているものだけを見直す。
サブスクは便利ですが、一度契約すると毎月の景色に溶け込みます。気づかないのは、金額ではなく、そこにあること自体です。
だから、思い出す日をあらかじめ決めておきました。
そしてもうひとつ。見直す時間は、減らしていません。 むしろ、ちゃんと考える時間は取りたいと思っています。
減らしたのは、思い出す手間と、毎回どう考えるかを決め直す手間です。
一度整えて、次から迷わなくていい場所を増やす。
そうして生まれた思考の余白は、本当に考えたいことのために使います。
